平行世界のOntologia

著 : 柊 純

Act11:作戦会議


 バサラの部下は、森の暗闇から滲み出るようにして現れた。

 眼鏡を掛けた若い男である。身長はジンと同じ程度。魔術士系の軍服を着ており、首から頬にかけてファイアパターンのタトゥーが入っている。

 鋭く尖ったナイフのような眼にはグリーンの瞳が埋め込まれていて、冷たい光が放たれている。

 耳が隠れる程度の長さのブロンドヘアーは、サラサラなストレートで、金糸のように光を反射した。

「バサラさん受け取りに来ましたよ」

 ジンが連絡を取った相手ではない。

 バサラは、青竜とは命令系統の違う部下を何人か抱えている。この男"ヨハン"も、その一人。戦いの際にはヒーラーも担当する、腕利きのソーサラーだ。

 青竜には属せず、バサラ個人のシステム外での部下である。

 古くからバサラと行動を共にしていて、ジンも何度か戦ったことがある。魔術のみならず剣の腕も確かで、本職のジンと互角の戦闘をした。

「おう、連れてけ」

 親指でバサラを指差す。

 階段を祭壇のようにして、そこいらで摘んできた花が大量に添えてある。バサラ本人は胸の前で腕を組んで寝息を立てていた。

 女物のフルウィッグが被せてあり、口に一輪のバラが挟み込んであった。トゲが付いていて、何本か刺さっている。手前に大きな板切れが立て掛けてあり、炭で文字が書いてあった。

"眠り姫。触れるな危険(毒があります)"

 単純に、バサラの部下への嫌がらせである。

 ジンは笑いを堪えるのに、眉間をしわくちゃにして歯を噛み締めた。一見悔しそうに見える表情の裏では、演技のための壮絶な我慢で満たされている。

「よくこんなことできますね。僕、怖くてこんなのは無理だ」

「怖いさ。だが、こうするしかなかったんだ。俺らの積年の怨みを晴らすために。・・・ただ、一つ悔やまれる」

 ギリッと歯が鳴り、口の中が軋む。上下の歯が、まるで万力のように閉じていた。

「化粧品がないし、俺らには化粧のスキルがない」

 ジンは目を見開いた。ヨハンはそれを、まるで変わった動物でも観察するように黙って眺めている。

「あなた達の、バサラさんへの無念は知りません。余興も要りません。早く返してください」

 澄ました表情に僅かながら苛立ちを見たが、それはスッと消える。予想以上に冷静な相手に、逆にジンが苛々とし始める。

(クソッ。コイツ、何でキレないんだ)

(化粧までしようとしたのか、このハゲ)

 心中ではお互い憎みあっていた。

 このまま居れば面倒になりそうだ。ヨハンはそう考える。細身の身体にバサラを背負うと、結晶石を取り出してテレポートを発動させた。

 足元の魔方陣が、教会の階段を明るく照らす。

 当人は逃げ出すようで不愉快であったが、バサラがこの状態で問題を起こすわけにもいかない。同じギルドに属していないので、尚更マズい。

「青竜の人達がどうするかしらないですが、私達は一旦本部に戻ります。バサラさんが目覚めたら連絡します。気長に待っててください」

 魔方陣の明かりが強くなっていく。陽炎のように立ち上る魔力の光がヨハンとバサラを覆っていき、二人の姿をかき消した。

 ヴァンサンが舌打ちする。

 相手から斬りかかってくれば、三人で囲んで一泡吹かせることもできたろう。

「そろそろ引き上げるか」

 ジンがラザールに向けて、顎をクイッと持ち上げる。ラザール本人は、ヤレヤレといった様相でフォンストーンを手に取ると、威厳を込めたような声で辺境方面軍に向けて指示を出す。

『全軍、ご苦労。本日の作戦はここまでとし、ストーンブレッドまで引き上げる。速やかに撤収し、中央のドーム広場前に集まるように』

 紺色の空が紫色へと変わりつつあった。


 力を与えてやる。

 そう聞こえていたようだった。

 そんなものは要らない。この世界で走り回れれば良い。仲間と泣いたり笑ったりしていられれば良い。

 余計なものは要らない。

 私から今を奪わないで欲しい。切に答える自分の声が、虚しく空間に吸い込まれていく。

 力を与えてやる。

 お前は、この世界の全てを倒せる神の剣になる。

 大切な者が守れる。

 すぅと落ちる感覚があり、ミシェルは目を覚ました。

 薄らぼんやりと、セシリーの顔が逆さまに映った。優しく頭を撫でる手が温かく、心が安らいだ。いつも自分に向けられている笑顔だ。

「おはよう」

 東の空が僅かに明るくなり始めている。白んだ空に星が溶けかかっていた。

 見る間に消えていく星ぼしの儚さが切なく、心身に隙間ができるような気分である。

「私、どれくらい寝てました?」

「どうだろう?全然気にしてなかった。具合とか大丈夫?」

「えぇ、変なアラームも消えました」

 とは言え、目の下がまだ少し黒い。疲れが残っているのだろうか。

 タクヤとヒデマサの姿が、東の崖の方に見える。片目に傷を負ったカヤとサラハが胡坐をかいてセシリーの隣に座っていた。エレノアとティムの姿が見えない。

 カヤは誰かと話をしているようだ。

 サラハは本を出して何かを操作している。タクヤがミシェルに気が付いて、振り向いて手を振った。ホッとした気分になる。

「エレノアさんとティムさんは・・・?」

「ティムはまだ戻らない。時間的に現実世界は深夜だと思うから、ログイン諦めて寝ちゃったのかな?ロビーサーバー落ちてたんだって。・・・エレノアは、敵と戦い続けてるみたい。かなり長いから心配・・・」

「ログアウトだけじゃなくて、ログインもできないんですか?」

「今は復旧してるみたい。エレノアが合流したら落ちようって話してたとこだよ。ミシェルは先に落ちて休んでね。って言うか、みんな、付き合わなくても良いよ。疲れてるだろうし」

 カヤは誰かとの話を続けているが、サラハは手をヒラヒラと動かした。本からは目を離さない。

 ミシェルは身体を起こそうとする。

 疲労が溜まったような、力が入りにくいような感覚があった。

 バサラに向けた力は、仮想世界での数値だけのパラメータではなく、現実世界の脳を直接使っているのだろうか。

 脳への疲れがダイレクトに身体に響く。

 今まで一度も味わったことのない、長時間プレイの副作用として表れる症状。ネット上での噂でしか聞いたことのない状態。

 まさか自分の身に降りかかるとは、思ってもいなかった。

「ミシェル、フラフラしてるよ。大丈夫?」

 フラりと上半身が斜めになり、セシリーに支えられる。どういうことかタクヤのことが頭に思い浮かんだ。

 支えてくれたのがタクヤなら。

 自分の心がタクヤに傾いていることに気付く。でも、タクヤのことが好きなセシリーが居る限り、きっと我慢してしまう。

 邪魔だ。

 一瞬の暗い想いに、自身への嫌悪感がシミのように広がる。

 ついさっきセシリーを救うために発現した能力に、矛盾が生じる。

 助けなくては。そう思っていた友人への想いが、積み上げたブロックがバランスを崩すように瓦解していく。

「大丈夫です。私、寝起きが悪くて」

 無理矢理に笑顔を作った。

 イザヴェルの時の進みは早い。東の空から光が射し込む。

 崖の淵に立つタクヤがシルエットだけになり、その向こうを鳥の群れが飛び立った。

 手を伸ばせば届きそうだ。

 自分の手の中に包み込みたい。

 叶わぬ願いと感じながらも、止むことを知らない恋の甘い感情が溢れる。

 戸惑いが膨らむ。

 陽の光が上昇し、タクヤの影が短くなっていった。まるで、自分の気持ちから逃げ出すようだ。

 支えてくれる手のひらが優しく、柔らかくなっていく。セシリーの作り込まれた美しい笑顔に、荒縄で首を締め付けられるような悔しい気分になる。

「ミシェル?」

「・・・あ、うん。・・・セシリーさんが美人過ぎて、ちょっぴり妬いてました」

「え?そう?嬉しいなー。中の人、ここまで美女じゃないけど」

 歯を見せて笑う姿が眩しい。陽の光に照らされて、白さが際立つ。

「みんな、良い?」

 カヤの一言にみんなが集まってきた。

 カヤも少し疲れが見えるようだが、力のある笑顔を見せる。

「セシリーには聞くまでもないけど、撃って出ようと思う。青竜がストーンブレッドまで引き上げたみたいなの。これを追撃します。牙、スピアー、猫のメンバーと連絡が取れて、みんな参加するって返事もらったわ。それと、懇意にしてる情報屋の話だと、青竜本隊で撤収の準備が進んでるらしいの。今度はこっちも五十人近くなるし、相手が油断してれば、ストーンブレッドを取り返せると思う」

 みんな、どことなく疲れを感じさせてはいたが、カヤの話を聞いて目に光が灯る。

「エレノアはどうするの?」

「楽しんでるから邪魔するなって。かなり追い込んでるみたい」

 真っ向から戦って、これほど長時間エレノアを相手にできるプレイヤーは、過去一度も見たことがない。

 戦い方がうまいのか、実際に強敵なのか。

「疲れてる人は無理しないで。自主参加でお願いします。一旦クロワッサンに集合。スピアーの確保してるゲートストーンで現地に跳んで即奇襲になるので、町で調達できるものは目一杯補充すること」

 ミシェルの耳には、他人事のように素通りしていく。疲れのせいか、タクヤのことが頭から離れなくなっているせいか。

 ぼんやりと見る深夜のドラマの、退屈なつまらない一シーンのようで、記憶には何となくは残るものの周りのみんなのようには燃え上がらない。

 あまり疲れを感じさせていないセシリーが、目を輝かせている。

 何をしていても様になる人だ。

 憧れと、消えてほしいという邪険にしたい気持ちが混ざりあっている。

(羨ましい)

 古くからタクヤを知っていること。この世界での容姿やセンスの良さ。現実世界では何不自由なく行動できること。

 視界がボヤける。見えているものが複数に映りだし、いつの間にか夢の中に入っていた。

 現実世界の街並み。仮想世界の自分達。みんな現実世界の服装で、武器などは持っていない。

 タクヤとセシリーが先頭に立ち、その後をカヤが付いて歩く。楽しそうに談笑するセシリーの横顔が輝いている。

 距離はどんどん離れていった。どんなに早く歩こうとも、追い付かない。三人の姿は次第に薄くなり、色のない街並みだけが残る。

 気が付けば、ミシェルは何もない真っ白な空間に立っていた。

「あれ、ミシェル?また寝ちゃったね」

 セシリーは優しくミシェルの頭を撫でると、そのまま抱えて立ち上がる。

「クロワッサン、宿屋あるよね?そこで寝かせてあげよ」

 セシリーのミシェルに向けられる優しさは変わらず、温かさを保っていた。


 クロワッサンは、NPCの少ない小さな村だ。街道からも離れているので発展の兆しもない。

 過去にイベントに使われたこともなく、プレイヤーが滞在することも希である。

 木で出来た質素な建物が建ち並び、少し歩けば森の中に戻ってしまうほど小さい村だ。

 風が吹けば土煙が舞い上がるような、土が露出した道が中心に向かって伸びていた。

 その先、普段空っぽに近い広場には、大勢プレイヤーが集まっている。

 広場に向かって建つ道具屋の店舗は人が溢れかえっていた。その二階が小さな宿屋になっており、セシリーがミシェルをベッドに寝かせたところだった。

 布団を掛けていると、広場からワッと歓声が上がる。

 カルロスが広場の中心に立っているのが見えた。

「カヤちゃん。あいつって結構人気あるのね。」

 ポツリと呟くセシリーの横顔は、不満と嫉妬が垣間見えるような表情だった。

「ある種のカリスマ性はあるのかしらね。私は、特別仲良くしようとは思わないけど」

 カルロスの黒い鎧が、太陽の光を反射している。

 顔付きや性格が合わない。それでも、今回の主力になるギルドだ。無下にはできない。

 とは言うものの、つい先日まで敵対していた連中だ。お互いうまくやれるかどうかの不安は残る。

「私達も行こう」

 話をし始めたのはAngelHaloなので、中心はセシリーだ。このまま目立たせているのが気に入らないのだろう。床をカツカツと鳴らして部屋を後にした。

 バルコニーに出て、外を見下ろすようにして仁王立ちになる。

 カルロスがセシリーの方を見上げると、周囲の取り巻きも顔を上げた。カルロスは意外にも、セシリーの方に向かって肯いて見せる。

 広場が静まり返る。大勢の目が、セシリーの方に注がれた。

 注目されたことに、何か言わなくてはならない焦りが出てしまう。広場の端に掲示板が立っていて、そこにタクヤの姿が見えた。

 良いところを見て貰いたい。と、踏ん切りが付く。

「みんな。疲れてるところ、集まってくれてありがとう。スピアー、牙、縞猫、他にも多分、ストーンブレッド近辺のたくさんのプレイヤーがここに来てくれてる。いがみ合ったりもしたけど、今回はこうやって力を合わせて戦えることを嬉しく思ってます」

 普段は剣を交える連中である。中には、隙を狙って首を取りにくる者も居るかもしれない。

 だがそれ以上に、自分達の縄張りを武力制圧しようとした青竜への怒りが大きい。

 各ギルドのトップがうまく纏め上げたのもあり、少なくとも目的は統一されているようだった。

 透き通った声が、小さな村の広場に注がれる。

「うまいことが言えなくてごめんなさい。なので、簡単にこれだけ」

 大きく息を吸い込む。

「取り戻しましょう。私達の町を!」

 その言葉に、スピアーのメンバーが最初に応答した。それは全体に拡がり、村全体を震わせる歓声へと変貌していく。

 セシリーは鳥肌の立つ想いで、空気の振動を全身で受け止めた。

 今あるこの状況の中に、自分自身の本心を見たような気がする。

 大勢の仲間と一心同体になって、道を切り開いていく。

 ただ群れるのではなく、一つの巨大な生き物のように、何か大きなものへ向けて突き進んで行く。

 その意思の中心の一人になり、また、他の大勢の魂と一つになる。

 ようやく辿り着いたある種の新境地に、ジワリと涙が滲むのを感じた。

 踵を返して建物に戻るセシリーに、カヤが微笑みかける。

 少し誇らしげで、喜んでいるように見えた。

 即席で作った眼帯が似合っている。刀の鍔に紐を通しただけだったが、元のデザインが良いのでアクセサリのようだ。

「何かテンション上がるよね。映画みたい」

「そうね。でも、戦いはこれからだから。勝つまでは気を緩めないのよ」

 カヤの優しい眼に、居心地の良さを感じる。笑いながらいつもの返事をした。

「はぁい、お母さん。しっかりやり通します」

「もぉ、またそれ。こんな大きな娘持った覚えなんてないよ」

 二人の笑い声が、宿屋の廊下に満たされた。

 階段を上る音がする。振り向くと、ヒデマサとシェミハザが姿を現した。

「悪くなかったぞ。士気は上がったろうな」

 ヒデマサの労いの言葉に照れたセシリーは、髪をいじくり回し、何も無い方へ顔を向ける。

「ありがと。まさかあんな感じになるとは思わなかったよ。注目されて少し焦っちゃった」

 ヒデマサの向こうに、腕を組んだシェミハザが立っている。コワモテで身体つきもいかつい。

 黙って立っていると、魔人か何かが居るような気分になる。

「お久しぶり。シェミハザさん、来てくれてありがとう」

「いや、構わないさ。うちだってかなり人がやられたしね。弔い合戦は必要だって声がギルド内でも多いんだわ。逆に声掛けてくれて助かったよ」

 低く、渋い声だ。威圧感はなく、どちらかと言うと優しい雰囲気がある。

「スピアーはたくさん残ってたんでしょ?一緒に戦えば良かったのに」

「どうもなぁ・・・、連中のやり口は気に入らないことが多くて。君らが中心に立ってなかったら、今回の戦いにも出てなかったと思うよ」

 シェミハザとはほんの数回だけ、最初は確か、街中で偶然出会っただけの記憶がある。

 気さくに話し掛けてきたシェミハザは、最初からセシリーのことを知っているようだった。スピアーのことで軽く意気投合したのを覚えている。

 その後も、向こうはこちらのことを気に掛けていたのか、見かける度に話し掛けてくれた。

「今回は先陣切って戦わせてもらうよ。露払いくらいにはなるだろう」

「ありがとう。心強いです」

 それを聞くと、笑顔で手を差し出してきた。セシリーはその手をギュッと握り、笑顔を返すと、

「座るところがあるので、下に行きましょう」

 一階に降りるように促した。

 道具屋の店舗に隣接するように、宿屋のロビーがある。それほど広くはないが、今集まっているギルドのマスターが会議をするくらいのスペースはある。使い古された色のテーブルと、赤いベルベット生地のソファが幾つか置いてあった。

 レイナが座って寝ている。開けっぱなしの口からヨダレが垂れていた。

 縞猫のマスターはいつもマイペースでノンビリしている。

 セシリーが、レイナの鼻をつまんで起こす。一旦薄目を開いてセシリーの顔を見ると、また目を閉じてゴロリと身体の向きを変えた。

 ややあってから、ガバッと身体の向きを戻して目を広げる。

「オハヨー」

「打ち合わせするよ、レイナ」

 セシリーの雰囲気がいつもより落ち着いているように見える。いつもであれば、頭に拳が振り下ろされていただろう。

 大勢の前で喋ったことで、何らかの変化があったのだろうか。どことなく大人になったようにも見える。

 きょとんとした顔で座るレイナに、カヤがピースサインを送った。

 カルロスがロビーに入ってくる。

 入り口で取り巻きを止め、一人歩み寄るその姿には威厳のようなものを感じられた。

 背筋が伸び、顔は正面を向き、歩く速度は焦らず遅くもない。最後に入ってきたのにも係わらず、遅参のイメージはなかった。

 むしろ、この場の主のような風格さえある。だが、セシリーも負けてはいない。既に居るメンバーの中心に立ち、周囲も全員、少しセシリーの方へ身体を向けた状態になっている。

 まるで従えたように見えた。この中に、後から入ってくるのは抵抗がありそうだ。

「すまない、最後だな」

「いえ、集まってくれたことに感謝します。普段なら仇敵のはずだし」

 カルロスは否定はせず、

「構わん。ストーンブレッドを取り戻したらまた敵同士だ」

 不敵な笑みという表現がよく似合うような、声を出さない笑い方をする。

 セシリーはセシリーで、元々、あまり危険視していない相手である。余裕のある笑顔を返した。

 今は味方だが、互いの心中では戦っているだろう。

 カルロスは鎧を鳴らし、手近なソファに座る。セシリーの対角線上で、二人が中心になった。

「では、作戦会議といこうか」

 カルロスの厳かな口調で、ストーンブレッド奪還作戦を決める会議が開始された。



top