短編集

著 : 会津 遊一

究極のフライパン


「私は、ついに究極のフライパンを完成させたぞ」


 と、天才科学者のS博士が喜ぶも、助手のN子は睨み返す。


「……そう」


「コレは自動温度管理、回転センサー、焦げ目付き機能からテレビ、電話、クーラー、PCでネットも出来る。しかも、触れた全ての物質の賞味期限が分かってしまうのさ」


 と。


 言った時、N子はフライパンを奪ってS博士を撲殺したのだ。


「奥さんと別れないからよ」


 フライパンには、賞味期限切れと表示されていた。



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